専攻とコース

修了生の進路

新しい視点を培った2年間

国際経済学専攻 修士課程
2015年3月修了

外務省
在インド日本国大使館

佐藤 仁美

外務省入省以来、自分の専門地域として自分なりに勉強 し取り組んできたインドの外交政策について、研究対象とし てとらえなおし学術論文にまとめたいと考えて、アカデミッ ク・リターンとして国際政治学の修士課程に入学しました。 仕事では、様々な外交活動にかかわる日々の業務に追われ、 客観的にアカデミックな視点から外交を客観的に見ること ができないので、大学院に入学して、国際政治学の視点から、 外交政策や外交をどのように見るべきかを学びたいと思っ たのです。

平日夜や土曜日に、ゼミや授業に出席し、アジア太平洋地 域の国際関係や国際政治学の理論などを学びなおしました。 指導教官の菊池努先生のゼミでは、授業に出席していた他 の社会人の方々や若い大学学部生や院生からも刺激を受 け、多くの論文を読み議論しました。

大学院入学以前のインド担当としての仕事やインドを含 む海外での在勤経験の間に、日々の政治情勢や外交の動向 などを追い、論文なども読み分析する経験はありました。し かし、インドの外交活動をどう捉え直し国際政治学の論文と してまとめるか、国際政治学からどのように見るのかという のは、全く異なる知的作業です。修士課程で、様々な論文や、 本を読み進める中で、新しい視点や考え方が形成されたよ うに思います。

大学院での勉強を続けることと仕事との両立には様々な 困難もありましたが、指導教官の叱咤激励もあって、仕事の 傍ら何とか修士論文を纏められたと思います。この修士課 程2年間は、自分の専門性を高める新しい視点や考え方を 培う貴重な機会となりましたし、インドを研究する新しい ツールを得たと思います。

社会人にも広く門戸が開かれた大学院

国際政治学専攻 修士課程
2013年3月修了
HSBC 証券
金融法人営業本部
マクロ経済戦略部長

城田 修司さん

国際経済学を専攻し、2013年に修士課程を修了しました。 それまで金融機関で20年以上にわたりマクロ経済や金融 市場などの分析業務を行ってきたのですが、大学院で経済 学を体系的に学び直してステップアップを図りたいと思っ たのが入学のきっかけです。また、2008-09年のグローバル 金融危機以降、従来の枠を超えた分析が必要と感じたこと も理由の1つでした。

青山学院大学の大学院は、平日夜や土曜日のカリキュラ ムが充実しており、私のように社会人として働きながら修学 する者にも広く門戸が開かれています。大学院で学んだ経 験は、現在の業務に有形・無形のフィードバック効果を与え ています。今振り返ると、特に3つの点で良かったと思えるこ とがあります。

1つめは授業や論文指導を通じて、講師陣の方々とデス カッションをしたことです。経済は生き物であり、日々刻々と 変化する国際情勢について貴重なご見解を伺うことができ ました。

2つめは修士論文の執筆で、現在の金融政策について踏 み込んだ分析をしたことです。竹田憲史先生の指導の下、 「金融政策の透明性強化が金融市場に与える影響に関する 一考察」という論文を執筆しました。ゼロ金利・マイナス金 利政策や量的緩和策など、主要中央銀行は様々な非伝統的 金融政策に足を踏み入れています。こうした政策のインプリ ケーションを検証するうえでも、時宜にかなった題材を研究 することができました。

3つめは、「ご縁」があって青山学院大学の非常勤講師を 務めさせていただいていることです。将来を担う若い世代 に私が学んだことを伝え、ささやかながらも社会還元がで きているかと思います。同時に学生達による質問や授業の 感想は、私にとっても貴重なフィードバックとなっています。

かけがえのない出会いと学びの場

国際コミュニケーション専攻 修士課程
2016年3月修了
組織・人材開発コンサルタント
多田 晴美さん

私は長年にわたり、組織・人材開発を専門とする会社で、 さまざまな企業の人材育成の仕事に携わってきました。近 年、企業のグローバル展開に伴い、海外赴任者や現地従業 員の教育、国内スタッフのグローバル化やグローバル経営 に貢献できるリーダーの育成など、人材のグローバル化に 関わる課題に対応する機会が増え、異文化コミュニケー ションに関係する理論を深く学んでみたい、と思うように なりました。そんな折、青山学院大学の国際政治経済学研 究科に、国際コミュニケーション専攻コースがあること、ま た実務経験を研究に結晶させることを目的としたアカデ ミック・リターン入試の制度があることを知り、進学を決め ました。

入学後は、コミュニケーション論、リサーチ・メソッドなど の基本科目、およびインターカルチュラル・ダイアログ/エ シックス/レトリック、多文化関係論、国際コミュニケ―ション 特講、エスノグラフィック・メソッド入門などの専門選択科目 の履修を通じてさまざまな理論や手法に触れ、新たな知識 や視点を得ることができました。また、海外から異文化ト レーニングの権威を招いて行われた集中講義の受講も、貴 重な学びの機会となりました。

修士論文研究は、「グローバル人材」の要件に関する考察 を、質的な側面から行いました。「グローバル人材」を研究 テーマに選んだのは、その育成ニーズが活発化していく中 で、「グローバル人材」に関する定義や要件が明確ではない、 抽象的でわかりづらい、複数存在し定まっていない、などの 指摘を多く見聞きし、問題を感じていたからでした。兼ねて 問題に感じていたことを研究テーマとして取り上げ、アプ ローチできたことは、非常に有意義な経験となりました。

本研究科では、年齢、バックグラウンド、国籍などの異な る仲間や、それぞれに専門が異なる先生方との活発な交流 があり、多様性に富んだ環境の中で充実した時間を過ごす ことができました。仕事と学業の両立は容易いことではあり ませんでしたが、本研究科における出会い、学び、研究の経 験は、何物にも換え難い価値があった、と感じています。